乳がん検診ではマンモグラフィと超音波検査(乳腺エコー検査)どちらを選べばいいの?医師が検査内容について詳しく解説
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乳がんを発症する人は年々増加傾向にあり、女性の9人に1人は生涯のうちに乳がんになるといわれています。乳がんは早期発見すれば完治する可能性が高いがんであり、定期的に乳がん検診を受けることがとても重要です。
本記事では、乳がん検診で実施される代表的な検査であるマンモグラフィと超音波検査(乳腺エコー検査)について、haloクリニック小倉の大渕院長が詳しく解説します。
乳がんを早期発見することが大切な理由
国立がん研究センターの2021年の調査によると、非浸潤がんと呼ばれる0期(ステージ0)の場合、5年生存率・10年生存率ともに「100.0%」となっています。しかし、ステージIVになると5年生存率は38.7%、10年生存率は19.4%に低下してしまいます。
女性が罹患するがんの中で最も多いのが乳がんですが、がんが広がる前の早期の段階で発見できれば、完治する可能性が高いがんです。
早期の段階で乳がんを発見できれば、乳房を温存する治療法など、ご自身が希望する治療法を選択できる可能性も高まります。
早期発見のためには、日頃から乳房の状態に関心を持つことが大切です。入浴時や着替えの際に、自分の乳房を見たり触ったりしてチェックする「ブレスト・アウェアネス」も習慣化しましょう。ブレスト・アウェアネスについては、こちらの記事もぜひご覧ください。
▼ブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣)とは?乳がんの早期発見のための習慣を!
https://halo-clinic.jp/column/breast-awareness/
ごく早期の乳がんはセルフチェックでは見つけられないこともあるため、定期的に乳がん検診を受けることも重要です。
では、乳がんの検査はどのような医療機器で、何を調べるのでしょうか?
乳がんの検査方法
乳がんの有無を調べる代表的な検査に、マンモグラフィと超音波検査(乳腺エコー検査)があり、単独あるいは組み合わせて行います。
近年は、MRIによる検診もあります。MRI乳房検査は、専用の付属機器(マンモコイル)をMRIに取り付けて実施します。ただし、日本国内において導入している病院は少ないのが現状です。
マンモグラフィ検査とは?
マンモグラフィは、乳房専用のX線撮影(レントゲン)のことで、乳房を2枚の板で挟んで固定し、乳房を薄く広げて撮影します。
乳がんの初期症状である「石灰化」の発見を得意とします。
乳房を挟むことで、個人差はありますが、痛みを感じる場合があります。
生理予定日の1週間前ほど前から生理中は、乳腺が張った状態で痛みを感じたり、診断が難しい場合があります。乳房がやわらかい状態になる月経開始後10日目くらいに検査を受けることをおすすめします。
超音波検査(乳腺エコー検査)とは?
超音波検査(乳腺エコー検査)は、乳房の表面にゼリーを塗り、プローブという小さな器機で超音波を当てて、乳房内の様子を画像化して調べる検査です。
しこりの診断を得意とし、触診ではわからないような「しこり」を見つけることが可能です。
超音波は、人間の耳から聞こえないほどの高周波の音です。放射線を使用していないため被爆の心配がありません。
マンモグラフィと超音波検査(乳腺エコー検査)の違い
マンモグラフィと超音波検査の特徴はそれぞれ異なるため、乳がん検診ではそれを踏まえて検査を受けることが大切です。
マンモグラフィは、乳がんの一つの兆候として、石灰化と呼ばれる白い点々がよく分かります。乳がんは乳管と呼ばれる母乳が通る管の上皮から発生しますが、そこにがんができると、マンモグラフィの写真上で石灰化という白い点が出てきます。丸く集まっているか、広がっているか、精密検査や経過観察が必要な石灰化なのか、それとも放っておいてもいい石灰化なのかを医師が見分けます。触診ではわからない、とても小さな石灰化でもがんの場合がありますが、マンモグラフィはそのような石灰化を伴った腫瘍も極々早期でも見つかる可能性があります。
次に超音波検査は、いわゆる腫瘤形成と言われる形が出来上がっている塊状のものや乳管や嚢胞と呼ばれる袋状のものの中に出来た腫瘤は、石灰化を伴ってなくてもわかることが多いです。
マンモグラフィと超音波検査(乳腺エコー検査)どちらを選べばいいの?
若年女性の場合、乳腺が発達しているため、マンモグラフィの画像が全体的に白く写ってしまい、病変が乳腺の白い影に隠れて見えにくいことがあります。また、高濃度乳腺(デンスブレスト)と呼ばれる乳腺が多い乳房の方も同様に、マンモグラフィ画像が全体的に白い塊のように写し出され、病変の発見が難しくなります。
このような方は、超音波検査(乳腺エコー検査)を併用した方がいい場合もあります。
マンモグラフィと超音波検査(乳腺エコー検査)の2つの検査結果をみて、マンモグラフィに石灰化があり超音波検査(乳腺エコー検査)は異常がないという場合はマンモグラフィでの診断を優先し、一方でマンモグラフィは異常ないけれど、超音波検査(乳腺エコー検査)で見ると丸い影があって腫瘍のように見える際には超音波検査(乳腺エコー検査)を優先する、といった総合判定という決まり事があります。
そのため、マンモグラフィと超音波検査(乳腺エコー検査)は両方とも得手不得手があるため、併用して検査することが一番理想的です。
haloクリニック小倉では、マンモグラフィと超音波検査(乳腺エコー検査)を組み合わせたレディースドックをご用意しています。
また、北九州市の乳がん検診(マンモグラフィ)実施医療機関です。
北九州市小倉で乳がん検査するならオススメ!haloクリニック小倉の特徴
特徴1. 医師が全員女性、婦人科検査は女性技師が担当
穏やかな気持ちで検査いただけるよう、総合内科医で女性外来や漢方医療など幅広く経験豊富な大渕院長をはじめ、婦人科・皮膚科・心療内科の各専門分野の医師や検査技師は全員女性です。
また、女性のみの受診ドック・健診日を月曜と木曜に設けています。
特徴2. 精度の高い乳がん検診を提供
マンモグラフィは、フィルムではなくデジタルで撮影。診察室のデスクトップ画面でしっかり拡大しながら判定しています。二重読影といい、二名の医師で判定し精度管理をしています。
乳腺エコーは、乳腺エコーの資格を持った女性技師が担当します。更に、マンモグラフィは日本乳がん検診精度管理中央機構認定の女性技師が実施しております。
特徴3. 検査時の羞恥心や抵抗感を軽減するため検査専用ポンチョを用意
羞恥心を軽減し、穏やかな気持ちで検査いただけるよう、ポンチョを着用いただき、マンモグラフィは女性技師が実施いたします。また、検査技師は全員女性です。
特徴4. スムーズな検査体制とスピーディな検査結果
当院の健康診断と人間ドックは、多忙な日々の合間でもご自身の健康と向き合っていただけるよう、時短をキーワードに、オンラインを積極的に活用し時間帯ごとにご予約の上限を設け、待ち時間を最小限にご案内できるよう努めています。
各種健診・人間ドックの結果は2〜4営業日中※にオンラインでお知らせします。
※特殊な検査はご案内よりお時間をいただく場合もあります。
特徴5. リラックスしていただける心地よい空間づくり
検査室へ続く廊下は直線でなく、湾曲を描いています。これは、お待ちいただく方同士の視線を感じることなくパーソナルスペースを保ち、リラックスいただけるように工夫しました。
あえて病院らしさを取り除いた空間デザインとアロマの香りで安らぎと落ち着きを感じることがでるよう努めています。