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子宮頸がんとは?原因や初期症状、ワクチン接種について医師が解説!北九州市小倉で子宮頸がん検診をするなら?

近年、若い世代に増えている子宮頸がん。国立がん研究センターの調査によると、日本では年間約10,000人の女性が子宮頸がんに罹患し、約2,900人が子宮頸がんによって死亡しており、日本における子宮頸がんの罹患率および死亡率は増加傾向にあるそうです。

本記事ではhaloクリニック小倉の大渕院長に、子宮頸がんの原因や初期症状、子宮頸がんのワクチン接種や副作用などについて、インタビュー形式で伺いました。

 

haloクリニック小倉 院長の大渕

 

子宮頸がんとは、どこの部分にできる「がん」ですか?

子宮頸がんは、頸の部分と書いて頸部と言いますが、子宮の入り口にできるがんのことを子宮頸がんと呼びます。

 

子宮頸がんはどのような症状が出ますか?

一番は不正出血、性交時出血などですが、ごく初期の段階では、出血などの症状もありませんので、検診をしていただきたいなと思います。

 

症状が現れたときにはすでに進行が進んでいるのでしょうか?

もともと出血しやすい場所ですし気づくのが遅い早いなどがありますが、ごく早期のときは出血などもありません。出血が続いているのに放置していた場合、ある程度進行しているということもあるかなと思いますね。

 

どのような女性が発症しやすいですか?

子宮頸がんはどういった女性に発症しやすいとかいうことよりも、何よりも「ヒトパピローマウイルス感染」これが最大の原因です。そのヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しているかどうか、ちゃんと検査することもとても重要ですね。

 

ヒトパピローマウイルス(HPV)とはなんですか?

ヒトパピローマウイルス(HPV)というのはパピローマウイルスという種類のウイルスです。全体で100以上の種類があります。そのうちの約15種類が発がんの原因の95%と言われており、その中でも特に「16型・18型」が子宮頸がんの原因の60〜70%ということまでわかっています。

 

ヒトパピローマウイルス(HPV)はどのように感染しますか?

これはもう間違いなく性交渉で感染します。ただ性交渉で子宮頸部にウイルスがひっついたとしてもそこで感染といってウイルスが細胞の中まで入っていくのは全体の10%です。子宮頸がんを発症するのは感染したうちの1%ということがわかっています。

 

子宮頸がんワクチンは早めに接種にした方が良いのでしょうか?

1回でも性交渉があれば自分はもう子宮頸がんのリスクを抱えたと考えないといけないということですね。ですから初めて性交渉する前にワクチンを打たなきゃいけないということで、今、若い世代の接種が再開して早期早期にワクチンを打つことが勧められています。

 

最近、子宮頸がんワクチンは新しく変わったと聞きました

以前は4価「ガーダシル」と言って4タイプのウイルスに有効であるというワクチンの接種でしたが、2023年春から9種類のウイルスに効く9価の「シルガード」ワクチンが公費で接種いただけるようになっています。当院でもシルガードは予約制での接種を開始しました。

 

子宮頸がんワクチンの安全性や副作用はありますか?

コロナワクチンも同じですが、副作用や副反応というのはどんなワクチンでも起こります。子宮頸がんワクチンは打った時の痛みがちょっと強めのワクチンです。例えば年配の男性が同じワクチンを受けたとしてもそんなに副反応は出ないのかなと思うのですが、接種対象者は痛みに対する反応が強く出る若い世代の女性なので副反応が多いという、ひいては副作用があるというようなイメージになっていたようです。
しかし、実のところ同世代の女性に子宮頸がんではないワクチンや他の注射をしたという時に出てくる痛みへの反応は、子宮頸がんワクチンを接種したときとほぼ同じぐらいの割合でしか出てこないことが統計上はっきりしたため、子宮頸がんワクチンだけが特別に何か強い反応が起こるわけではないということがわかりました。
そのため、定期接種が再開されたわけです。

 

ヒトパピローマウイルス(HPV)は男性も感染するのでしょうか?

はい、そうです。ですから、海外では男女に接種しようとしています。実際オーストラリアでは2013年から男女に打ち始めています。オーストラリアでは2007年から12歳から13歳で接種を開始しています。これからの予想でいきますとオーストラリアでは2028年には10万人に4人未満しか子宮頸がんにならない。そして2060年頃には10万人に1人しか子宮頸がんにならないというふうに統計的に推測されています。希少がんという定義が10万人に6人に発症するがん、撲滅の基準が10万人あたり4人ですから、もうほぼオーストラリアは2028年〜2030年ぐらいには子宮頸がんを撲滅できるというふうに宣言をしています。

一方、日本では皆さんご存じのように一時的に接種が中止されておりましたので、実のところOECDの加盟諸国とかそういうレベルではなくて、低所得国・高所得国先進国と言われている国も含めて、全世界でウガンダよりも低い接種率になっています。日本は恐らく30年後になると、すでに世界的には稀にしか見ない子宮頸がんがぞろぞろと出てくる状態になるのではないかと言われています。

 

日本人男性は子宮頸がんワクチンを接種できるのでしょうか?

日本でも受け入れられます。ただし、公費負担はありません。

 

キャッチアップ接種とは何ですか?

子宮頸がんワクチンの定期接種ができる世代と、キャッチアップ接種対象者というのがいらっしゃいます。定期接種というのは、今の小学校6年生から高校1年生相当の女子ということですね。一方キャッチアップ接種の世代は平成9年度生まれから平成18年度生まれの女性ですから、きちんと言いますと1997年4月2日から2007年4月1日生まれの女性になります。キャッチアップ接種は公費で受けられるのですが、令和7年・2025年の3月末までしか公費の補助がございません。
今16歳から17歳から始まって25歳から26歳までの間の方は定期接種を受けられなかった世代ですが、2025年の3月末までは公費負担で接種を受けられますので、ぜひ子宮頸がんワクチンを受けていただきたいと思います。

スケジュールとしては1回目の接種を15歳になるまでに受けられた場合は、1回目から6か月経った半年後に2回目を受けて合計2回で終わり。一方、1回目の接種を15歳になってから受ける場合は1回目の接種から2か月経って2回目、それからさらに1回目の接種から半年経って3回目を受けるということですから、半年間の間に3回受けるというのが15歳になってから初めて接種を開始した人のスケジュールになります。

 

haloクリニックでワクチン接種や検査はできますか?

当院は個室の婦人科診察室の内診台にて、子宮頸がん検診を実施しています。
子宮頸部の細胞を取ってその診断をします。従来のやり方は子宮頸部を綿棒や小さいブラシみたいなので取って、そこに付いた細胞を小さなガラスの板にぐるぐるっと擦り付けて、それを特殊な医学的な方法で細胞を見られるようにして顕微鏡で見るというものでした。

当院では「LBC法」と言って、子宮頸がん検診専用の小さなブラシを使い子宮頸部から取れた細胞を小さな入れ物に入った検査用の液の中で洗って細胞を保存する方法をとっています。そうするとブラシに付いた細胞がちゃんと全部液体の中に保存されますので、それを大きな検査専門施設に出して検査しています。従来の検査と液状検体との大きな差は、従来の検査法では擦り付けた時に実のところ顕微鏡でガラスの板についた細胞の全てを見られるいるのかというと、ごく一部に悪い細胞があったとしてもそれが見えずに終わってしまう可能性もありました。
液状検体の場合は全部機械で管理されていまして、ちゃんと液体の中に保存された細胞全体を精密に見ることが出来ますし、それから何よりもヒトパピローマウイルスに感染しているかまでわかるというのが最大のメリットでもあります。

細胞も異常なし、ヒトパピローマウイルス(HPV)も見つからないとなると、その方はかなり子宮頸がんリスクが低いので、その後の検診の間隔を多少開けても良くなります。
細胞は異常なかった、だけどヒトパピローマウイルス(HPV)は感染しているとなると、その方は毎年きちんと子宮頸がん検診を受けていただかなきゃいけない。もちろん、細胞に異常があってHPVも陽性であれば、すぐ婦人科で次の精密検査に進む形になっています。従来法の検査ですと細胞の異常があるかないかだけしか見られませんが、当院でやっている液状検体(LBC)では細胞とHPV感染の両方がわかるので検査を受ける方にとっても一度の検査ですんで負担が少なくてすみます。
でも残念ながら北九州市の子宮頸がん検診は取った細胞をガラスの板に擦り付けてみる従来の方法ですので(※2023/9/1現在)、ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しているかどうかはわからない検診になっています。

 

ヒトパピローマウイルスは除菌できないのでしょうか?

除菌というか除ウイルスですけどそれはできません。ただ、さっき言ったようにヒトパピローマウイルス(HPV)感染をした人の中で最終的にがんにまでなる人は1%ですので、その人達は毎年、きちんと子宮頸部の細胞を取って異常がないかを見ていくということが大切ですね。

 

子宮頸がんの治療法は?

がんになっていますっていう前の段階、ちょっとがんに顔つきが似たような異常な細胞が出てますよという段階で見つけていくのが子宮頸がんの理想なんですけれども、そういう場合は、まず検診のときは子宮頸部から擦り取った細胞だけでの検査なので子宮頸部の組織をある程度ボリュームを持って採ってきて、それで本当に異常があるかないかを見るということをします。
また、肉眼的にちょっとこの部分は赤くなってるから取った方がいいなという場合は、子宮頸部を治療も兼ねて円錐型に切除します。その部分に異常な細胞がとどまっていた場合は、それが治療になり、それからまた定期的に検診を受けていくようになります。
ですから、早く異常な細胞が分かれば開腹したり、今は腹腔鏡とか多いですが、大きな手術室に入るような治療ではなく、婦人科外来の処置室レベルで治療ができます。

 

皆さんへのメッセージ

若い世代でしたら、将来子宮頸がんにならないためにぜひワクチンを打ってください。
それから子宮頸がんが心配だというよりも、何よりも心配しない為に早めに検診を受けてください。
もし毎年受けていればたとえ何かあっても1年分しか進んでいませんから大丈夫だけど、そこを10年受けてなければ、もしかして最後の検診の翌日から何か起こっていたら10年分悪いことが蓄積されてるわけですから、きちんと定期的に受けるということが一番大事ですね。
ですから、haloクリニックではすべて女性医師が診察していますので、はずかしがらず自分の将来のためにぜひ検診を受けていただければと思います。

haloクリニック小倉の婦人科は、検査専用スカートを着用いただき、露出を軽減した形での診察が可能です。検査に携わる医師やスタッフも、全員女性です。
どうぞ、リラックスしてご受診いただければと思います。